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    第六の事項は、パリ協定です。パリ協定とは2020年以降の地球温暖化対策に関わる国際ルールで、2016年11月に発効しました。「世界の平均気温上昇を工業化以前から2度以内に抑える」ために「今世紀後半の温室効果ガス排出を実質ゼロにする」ことを目指し、各国に対策を義務付けています。これは、遅かれ早かれ化石燃料を使用できなくなることを意味します。

     

    パリ協定に対し、公共部門から率先して取り組む責務があることは言うまでもありません。実際、国の地球温暖化対策法では、すべての自治体に対し、その事務事業に関する温室効果ガス排出抑制の計画策定を義務付けています。

     

    すると、パリ協定がこれから建設する公共施設に大きな影響を与えると気づきます。はたして、2020年から供用開始する公共施設は、いつまで使うのでしょうか。30年程度で建て替える想定の公共施設を50年近く使っている自治体は、現状でも多くあります。ということは、これから建てる施設は、少なくとも50年、もしかすると100年使ってもおかしくありません。もし、その間に公共施設での化石燃料の使用ゼロを義務付けられたら。

     

    パリ協定を考慮しないで建てた施設は、供用中に既存不適格になってしまう可能性があるのです。それを避けるには、エネルギー設備に投資するか、新たに建て替えるか、大規模改修を行うしかありません。そのときに、自治体財政が潤沢であることも、国の支援措置も保証はありません。

     

    パリ協定に対応する公共施設とは、建物の躯体性能だけで、できる限りエネルギー消費をゼロに近づけた建物です。すなわち、断熱、気密、日射コントロール等によって、明るさや室温等を確保できるようにし、最小限のエネルギー消費を高効率設備や再生可能エネルギー設備等で補うのです。もちろん、再生可能エネルギーについては、設置するよりも購入する方が安ければ、それでも構いません。

     

    気をつけなければならないのは、通常の躯体性能で、高効率設備や再生可能エネルギー設備等でエネルギー消費をゼロにする建物です。エネルギー消費量だけで見れば、どちらも同じですが、自治体財政に与える負担はまったく異なります。躯体の耐用年数は少なくとも100年程度ありますが、設備の耐用年数は10年から20年程度だからです。設備に頼ったゼロエネルギー化は、10年から20年おきに多額の設備更新費用が必要になります。

     

    ちなみに、欧州連合(EU)では、パリ協定の締結以前から、加盟国に対し2019年1月以降に新築する公共施設について、ニアリーゼロ性能を求めています。詳しくは、建物のエネルギー性能に関する2010年5月19日のEU指令(Article 9)をご覧ください。

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