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    第二の事項は、公共施設の立地です。目的からして、公共施設の建設(建替え・改修も含みます)以外に選択肢がないとなれば、次は、どこに設けるかを検討します。公共施設は、いったん建設すれば、長期にわたって移動できません。現在だけでなく、長期的な視点を含めて多面的に立地を検討する必要があります。

     

    最初に検討しなければならない視点は、長期的な都市計画・まちづくりとの整合性です。自動車に依存しない地域(移動距離の短い地域=ショートウェイシティ)を目指すならば、徒歩や自転車、公共交通での利便性は必須となります。公共施設は、多くの市民が利用するとともに、そこで働く公務員やスタッフが通勤する場所です。その人たちの具体的な移動手段や周辺との関わりを考慮して、立地を選定します。地域熱供給や下水熱等を利用する場合も、そうした事業計画やインフラとの整合性がなければ不可能です。

     

    次に検討しなければならない視点は、想定利用者の利便性です。一般的には利便性の高い立地だとしても、肝心の想定利用者にとって不便であれば意味がありません。目的と施設稼働率に直結するからです。

     

    さらに検討すべきは、周辺環境との関係です。利便性等に優れていたとしても、その施設の立地が周辺の過密状況や交通状況を悪化させたり、騒音によって施設本来の目的が損なわれたりしてはなりません。その施設が立地することにより、周辺環境にどのような影響を及ぼすのか、また周辺環境からどのような影響が及ぶのか、影響評価をする必要があります。これは、立地選定後に行っても選択肢が限られるため、影響緩和は限定的にならざるを得ません。立地選定の段階で多面的にシミュレーションする必要があります。

     

    立地選定は、上記の検討プロセスで合理的かつオープンに行わなければなりません。密室で行えば、有力者の推す土地だったり、地区ごとの誘致合戦だったり、土地の安さだったりと、思惑に絡めとられてしまい、利用しにくい立地になってしまいます。どれだけ目的と整合的であっても、立地に問題があれば、持続性は台無しです。

     

    実際、ある自治体では、誘致合戦の末に誰にとっても不便な場所に公共施設を建設した例があります。A自治体では、出先機関を建替える際に、その管内のB地区とC地区で、議員を巻き込んだ激しい誘致合戦が行われました。その結果、両地区の境界の田畑が広がる真ん中に出先機関を建てることになってしまい、管内の誰にとっても不便な立地となりました。店舗も住宅も徒歩圏内になく、バス停留所も遠くにあります。豪雪地帯なので、冬に公共交通でそこに行こうとすれば、遭難のおそれすらあります。

     

    必要性が高い公共施設であっても、立地が悪ければ持続可能にならないのです。

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